タニグチコウヨウ.blog

しょーもない一瞬一瞬を切り取っていきたい。

引っ越しの前日

何もなくなった部屋。
3年間住んだ部屋。
数日前まであらゆる物で散らかっていた床に寝袋を敷き、その上に寝転がってスマホをいじっている。

物が何も無くなると、不思議なほど聴覚が敏感になる。玄関の扉が閉まる音、鍵を閉める音、フローリングの上を歩く音、クーラーの音、甲州街道の交通の音。これらの音は思っていたよりもずっと大きかった。あんな綺麗な高音が出せるわけないが、サチモスのSTAYTUNEを口ずさんでみると、思っていた以上に響いて焦った。鉄筋コンクリートだからと、気にせず大声で歌っていたその頃、両隣の部屋の住民は迷惑していたかもしれない。そんなことをようやく引っ越しする前日になって思ったり。僕はいつも何か大事なことに気づくのに時間がかかってしまう。

横浜出身の僕が明治大学に通うためにわざわざ一人暮らしをしていた理由は、長くなるのでここでは書かないでおく。この3年間はとにかくあっという間だった。ここで過ごした時間を消化して、文章にするのはずっと先になると思う。それでもいつか必ず人に伝えたい。

明日は引っ越しの最後の手続きをして、鍵を管理会社に返して、その後18時からある舞台発表を観に行く。友人が演出を担当していて、僕が演者として出るかもしれなかった舞台だ。その舞台を観て、そこで躍動する友人の姿を見て、自分は何を思うのか、少し怖くもあるが楽しみだ。

少しずつ、自分との付き合いが楽しくなってきた。